ロック史に残る名盤として、誰もが知る極限シリーズ。
だが君は知っていただろうか。極限シリーズの影には、アルバムには収録されなかった無数の試行錯誤があったことを――。
極限シリーズのアウトテイク――使われなかったテイク、アレンジや歌詞がかたまる前の試作品、事情があってお蔵入りとなった作品などを、 関係者をあたって発掘・収集していく作業は、父ギンマット・E・テンバーから私に引き継がれた重要な仕事であり、また果たさねばならない使命でもあった。
そしていま、収集作業もひとくぎりついたと判断した私は、これまでの収集物を「極限X」として発表することにしたのだった。 もちろん「X」はボツ曲を表す「バツ」ではない。無限の未来に続く未知数の「エックス」である。
私事で恐縮だが、「極限3」がリリースされた年に生まれた私の息子、ラジウス・E・テンバーも、今年大学生となった。 むろん探検部に強制入部させたものの、彼は自分の名前の由来となったラジウスを、もはや見たこともない世代だ。 それどころか我々世代にとってのゴムボートの代名詞、ブラックタイガーすらも知らないという。
時代の変化にさびしさをおぼえつつ迎えたゴールデンウィーク、合宿に行く息子を見送ったときのことだ。
「では息子よ、気をつけていくのだぞ」
「うるせーな、毛虫も食わねーぜ!」
よどんだ目をして出て行った息子のセリフに、私は時代が変わっても変わらず受け継がれていく極限のこころを感じたのだった。
「……ちげえねえ、あーはっはっはっはっ」
荒れ模様の空に熱い涙をこぼしながら、私はただ笑い続けるばかりだった。

(イントロダクション:旧部歌)
アマゾン河に落ちれば 二度と這い上がれない
だけど現地の人々は 水を浴びている
「危ない!」
襲いかかるピラニアの群れ これが自然のオキテなのか
人間よ 自然に学べ ウォォォ!
幹部が作った男闘呼汁 エキスのおかげか 暖まる
「先輩ありがとう」「先輩大好き」入ってよかった探検部
「先輩ありがとう」「先輩大好き」入ってよかった探検部
立教!
吸血ヒルに吸われて 仲間が死んだのさ
疲労のためかウトウトと しだしたその時だ
「ん? ケモノのニオイがする!」
思いがけぬ野獣の群れ とっさにオレ ナイフ抜く
人間よ オレに学べ ウォォォ!
幹部の注いだ男闘呼酒 なぜだか泣きながら あと一杯
「先輩ありがとう」「先輩大好き」入ってよかった探検部
「先輩ありがとう」「先輩大好き」入ってよかった探検部
ときめききらめきセンセーション 僕らのハートをわしづかみ
「先輩ありがとう」「先輩大好き」入ってよかった探検部
「先輩ありがとう」「先輩大好き」入ってよかった探検部
言葉にできないトキメキを 歌にしてオマエに捧げよう
Oh Darling, Ok Darling こっそりキミだけに
はじめて会った日からオレはもう キミだけに首ったけ
Oh Darling, Ok Darling 愛するキミだけに
ほかのやつらにはわからない オマエだけに伝えたい
Oh my sweet boy いつまでも
Oh my sweet girl どこまでも
Oh my sweet boy 愛するキミだけに
ほかのやつらにはわからない オマエだけに伝えたい
Oh my sweet boy いつまでも
Oh my sweet girl どこまでも
Oh my sweet boy 愛するキミだけに
街の明かりを踏み潰す俺のキャタピラー
右手はそのままマシンガン 左手は刀
ドクロタイガー ゴムの巨人 俺一人では手に負えぬ
友情パワーを取り戻せ
足立(合体)小犬顔
塩田(合体)メカ胸毛
トミーも合体 壊れたハート
俺の名はマツ 風来マシーン
愛を求める夢追いマシーン
(セリフ)
しゅ、出撃せよ……
あった方がいい……
ドクロタイガー23センチ……ドクロタイガー出現……
スーパーロボ「マツ」出撃……
俺の名はマツ 風来マシーン
自己を見つめる夢追いマシーン
女囚ドクロは 魔性のオンナ
俺は密かに愛しているのさ
暇と金を持て余す
バブルが忘れた身なし子達よ
同じかっこで同じ場所
同じ事するWork holic
日にちと行き先曖昧で
安い買い物出来ればいい
注文多くてオプション付けて
挙げ句の果てに Change mind
こんな時ほど腕がなる 月のマグマでラフティング
伊達に資格は持ってねぇ 俺が開けるぜ Risky door
両手はバッグで首からカメラ
大金ばらまくOL達よ
お湯が出ないとクレームつけて
眠る暇なく Hard work
道の真ん中で地図を広げて
ビルを見上げてモンローウォーク
一期一会を真に受けて
ゆくゆく果てはDangerous
こんな時ほど腕がなる 月のマグマでラフティング
伊達に資格は持ってねぇ 俺が開けるぜ Risky door
いつから苦しみ出したのか 何が苦しませるのか
精神(こころ)を忘れちまった 大きく狂ちまった
資本主義がルーザーだ
アンビバレンス アンビバレンス アンビバレンス
資本主義(カイブツ)が苦しみ出した
資本主義(カイブツ)が苦しませた
古老(レーニン)を忘れ去った
イデオロギーはどこにある
先の見えない航海さ
キルマイセルフ(キルミー) キルマイセルフ(キルミー)
キルマイセルフ(キルミー)
アカのバスに乗らないか 取り戻そうぜ精神文明
アカのバスに乗らないか 築き上げろ理想郷(ユートピア)
サル ゴリラ チンパンジー サル ゴリラ チンパンジー
サルそしてサル これもサル あれもサル
逃げ出した2匹のサル 気田川 竹だけ川下り (ウッキー)
歩いたのはせいぜい10キロ あとはもちろんヒッチハイク
ここらで降ろすど 決心の色に バカ面で答える
もっと先行って
分からないのか (分からないねぇ)
気付かないのか (気付かないねぇ)
だってサルだもん だってサルだもん
だってサルだもん (イエェイ)
いきこんだ2匹のサル 今度は本番がんばるぞ (ウッキー)
竹を切ったのせいぜい3本 あとはもちろんチェーンソー
ここらでやめるど (やめるど) 決心の色に バカ面で答える
もっと竹切って
分からないのか (分からないねぇ)
気付かないのか (まだまだ)
だってサルだもん
だってサルだもん
だってサルだもん
ありがとう山下さん内山さん
モーターズ井堀の仲間 (ヤキソバ)
ありがとう森下さん松本さん
区長さんとその手下 (インド産のトロ)
分からないのか (分からないねぇ)
気付かないのか (まだまだ)
だってサルだもん
だってサルだもん
だってサルだもん
分からないのか (分からないねぇ)
気付かないのか (まだまだ)
だってサルだもん
だってサルだもん
だってサルだもん
だってサルだもん
だってサルだもん
中間地点のアザラシ岩
僕らにラフトを教えてる
ゴール地点の2匹の黒猫
アイツら僕らのホッカイロ
金曜昼間は部会の時間だ
時間に遅れず Take part in
合宿前の装備チェックだ
便所でトイペを Get it on
真夜中の宴の後悲しく横たわる
俺は煙草をふかしヒビ割れたパドルを見ている
釧路 馬淵 最上 最上 阿武隈 秩父 御岳 大井 長良 リバベン
川内 四万十 (うらうち) 吉野川
出発前の心ピチャはしたか
バルブは閉めたか Check it out
ドリフト地点の荒れ狂う波
流れと一緒に Here we go! go!
中間地点のアザラシ岩
僕らにラフトを教えてる
ゴール地点の2匹の黒猫
アイツら僕らのホッカイロ
俺は何故 漢字以前に文字は無いと思うのか
俺は何故 古代文字の存在を信じないのか
(セリフ:聞き取り不可能)
アイアイアイアイ Ancient Letters あと一文字で解読しそう
アイアイアイアイ Ancient Letters 死にそうさ One more chance
君はもう 漢字以前に文字は有ると信じたのか
君はもう 古代文字の存在を信じこんだのか
アイアイアイアイ Ancient Lady あと一息で発見しそう
アイアイアイアイ Ancient Lady 倒れそうさ No more chance
竹内家には桃木文字 対馬にはアヒル文字
富士山には宮下文字 他にもあるある神代文字
アイアイアイアイ Ancient Letters あと一文字が見つからない
アイアイアイアイ Ancient Letters もう少しさ One more chance
薩摩にはホツマ文字 アイヌにはフゴッペ文字
京都にはイムベ文字 まだまだあるある神代文字
全国にはサンカ文字 「上記」にはトヨクニ文字
彦島にはペトログラフ 出雲にはアヒルクサ文字
金曜昼間は部会の時間だ
時間に遅れず Take part in
合宿前の装備チェックだ
便所でトイペを Get it on
真夜中の宴の後悲しく横たわる
俺は煙草をふかしヒビ割れたパドルを見ている
釧路 馬淵 最上 最上 阿武隈 秩父 御岳 大井 長良 リバベン
川内 四万十 吉野川
出発前の心ピチャはしたか
バルブは閉めたか Check it out
ドリフト地点の荒れ狂う波
流れと一緒に Here we go! go!
中間地点のアザラシ岩
僕らにラフトを教えてる
ゴール地点の2匹の黒猫
アイツら僕らのホッカイロ
いつも一緒だったね 休み時間も放課後も
あゆみも彼が好きだったから 仲良くなれた
あの時あゆみは彼の隣にいたから まわりに誤解されちゃったね
わたしもすっかり思い込んで 何も話さず卒業したね
あの頃は子供だったね いま思うと笑っちゃうほど
本当のことを聞くことをも 告白さえもできなかった
ねえあゆみ あゆみ 一緒に遊びたいね
あゆみ あゆみ わたしはここにいるのに
今ならいえる 昔より大人になったから
ごめんといえる
高尾山で最近浮浪者が野性化
狩猟採集しながら独自の文化築く
浮浪者達はどこから来たのか
そしてどこへ行くのだろう あーあー
摩周湖のほとりに流れついていた
ザリガニの甲羅 しかし大きさは2m
巨大ザリガニのさまよえる湖よ
その水面に何を映すのか あーあー
信じられないが本当のことなんだ
確かな情報を入手したのだ
信じてるだけでは 解けない謎だから
だから出した計画書なのだ Yeh!
そして僕らはいま旅立つ(自然の仕掛けたワナの中へ)
そして世界は変わっていく(謎の扉を開くたびに)
マーボのこぼれた銀マに 凍えた身体を横たえて
明日の謎を夢見てる
去年から御嶽の上流のダムの上で
突然吹き出す水 目撃されている
御嶽で今何が起きようとしているのか
それは人類への警告か あーあー
長野県小諸の麦粒のような地層
掘り出せば食べられる それは謎の生き物
暗黒世界に息づき続ける
この地球の真の支配者よ あーあー
君のためだけに立てた企画なんだ
君の心の叫びが届いた
僕一人だけでは解けない謎だから
だから書いた君の名前ここに Yeh!
そして僕らはいま旅立つ(自然の仕掛けたワナの中へ)
そして世界は変わっていく(謎の扉を開くたびに)
上級生への憎しみ ボートの重みで抑えこみ
はるかな謎へ歩いてく
まぶしい朝の陽が 目玉焼きのフライパンに
あふれて しまいそう
魚にエサあげて ネクタイきゅうと締めたその時に思った
御嶽のテン場で マーボなすが食べたい
別においしかないんだけど
街角 カフェテラス ニューズペーパー読みながら
彼女を待ってた
彼女が手を振って 駆けよりかけたその時に思った
小袖のテン場でラジウスを焚きたい
別に意味はないんだけど
もう一度でいいから合宿に行きたい
それはかなわぬ願いなのか
僕らは望む他者が望むものを
そして始まる闘争が充足不可能な欲望を生む
そんな模倣欲望(ミメーシス)が 資本をまわす
全ての矛盾は周辺世界へ 自然破壊や民族紛争
打破すべき構造は 階級などじゃなく
資本制的欲望を常に 再生産する文化装置
学校や家庭での生活実践は 市場原理を当然視させる
資本主義はイデオロギー化する
資本主義 その文化装置を一つづつ解明していこう
そして 僕らは解放されるだろう
解放の神話から
いつの日か
主体的な行為 なんてありえない
僕ら自身の欲望がすでに 資本主義を内在化してるから
近代世界に 領主も地主もいない
だけど代わりに資本主義に 僕ら自ら従属してる
近代の強大なヘゲモニー 暴き出す試み始めよう
そして僕らは解放されるだろう
解放の神話から
いつの日か